そうめんよりラーメン派

こんなブログ名ですけどスマブラのこと書きます

ボストンのH0P(ホップ) その①

8/23 10:45

 

全身を振動が駆け抜けていく。飛行機が力を溜め始めた合図だ。ゴウゴウという音が辺りを包んでいき、やがて飛行機は地から足を離した。


僕は座席のモニターでフライトマップを開いていた。飛行機が日本を離れていく。不思議な感覚だった。僕の足は少し震えていた。

 

あ、自己紹介がまだでした。H0P(ホップ)です。まぁ、タイトル見ればだいたい想像つくよね。

さて、今僕の乗っている飛行機は、ダラス・フォートワース国際空港という、アメリカの中でもかなり大きい空港目掛けて飛んでいる。およそ12時間かけてそこに辿り着いたら、1時間40分の乗り継ぎ時間を挟み、さらに約4時間かけてボストン ローガン国際空港を目指す。

わざわざクソ長い時間をかけて、ボストンへ向かう目的。それは、スマブラを中心とした世界でも屈指の大規模を誇る大会、Shine 2018(8/24〜26)に参加するためである。

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Shineというのはスマブラ(特にDX)におけるフォックス、ファルコの下必殺ワザで、日本語名はリフレクター。簡単にいうと、スマブラDXを象徴する技のひとつである。

スマブラDXというゲーム、ファルコというキャラを選んでいる僕にとって、この大会は強い憧れでもあった。だからこそ、僕は初めての海外遠征の目標をここに定めたのだ。

 

しかし、この遠征においては、いくつか大きな不安要素も存在していた。

ひとつ、この遠征に参加するのは僕一人だけだ。他に誰もいない。

同じ昨年の大会(Shine 2017)には5名ほど、日本のプレイヤーが参加したのを僕は知っていた。そのため、誰か一人は他にいるだろうとタカをくくっていた。

ところが蓋を開けてみれば、今年の日本プレイヤーの人気はEVO 2018(8/3〜5)、Super Smash Con 2018(8/9〜12)の2つに集中した。どちらもShine 2018と肩を並べる、世界的に大規模な大会だ。

僕はスケジュール上の都合でそれらには参加できなかった。そういう理由もあってShine 2018を選んだのだが、こうなるとは思ってもいなかった。

ふたつ、僕は海外旅行の経験が殆どない。あるのは物心が着く前に行ったサイパンと、小学三年生に家族に連れてかれたグアム。当時の記憶は0といっていい。

つまり、 初めて行く海外旅行は、1人で、行き先はアメリカの中でも比較的日本から遠いボストンという、極めてデンジャラスなものになった。母親は、怖いもの知らずだなぁと笑っていた。僕だってこうなるのを望んでいたわけではない。

みっつ、既に自分の事でいっぱいいっぱいなこの遠征だが、実はある頼み事を受けていたのだ。

その頼み事というのは、もう少し先になればわかる。

 

離陸後しばらくして、足の震えが落ち着いてきた頃、ドリンクとおつまみが出された。
ドリンクはスカイラインという、JALオリジナルのキウイジュースを頼んだ。さっぱりとした味わいだった。f:id:H0PFalco:20180830162314j:image

 

フライトが長いので、今回はメインの機内食も二回用意されている。一回目の食事は二つの中からどちらか選ぶことができた。選択肢の内容は忘れたが、僕は牛丼を選んだ。

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程なくして料理が出てきた。右下の赤いパックの中で、メインの牛丼とかぼちゃが待っているのだが、これが本当に美味しい(個別に写真を撮っておけばよかった)。
まずかぼちゃを口の中へ放り込む。柔らかくて食べやすく、すぐ口の中で甘味となって溶けていく。
続いて牛丼を食べる。こちらはしっかりとコクのある味わいで、箸がどんどん進む。

 

この時点で既に満足だったのだが、途中でデザートハーゲンダッツが出てきた。その味を見て仰天した。JAL機内限定の、カスタードプディング味だった。

僕にとってカスタードプディングハーゲンダッツは、小さい頃の大好物だった。当時は確か冬季限定の味で、冬になるとそれが食べたくて仕方がなかった。

いつの間にか姿を消したあいつと、こんなところで出会えるなんて。僕は感動した。総じて、最初の機内食は大の大満足に終わった。

 

フライトマップを眺めたり、睡眠をとったりして時間を潰していたところ、マップの飛行機がコロラド州に差し掛かるところで、二回目の機内食がやってきた。

その名もAir Mos。袋にはお肉に2枚のパティとキャベツ、テリヤキソース、クリームチーズが入っている。

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これらの材料を最も贅沢にハンバーガーに仕上げるにはどうすれば良いか少し考えた。

まず上のパティをひっくり返して全体の約半分のキャベツを載せ、次にテリヤキソースを一気にかける。そこに肉を迎え入れ、残りのキャベツを添えるとともにクリームチーズをトッピング。最後に一番下になるパティを置いて、全体を持ってくるんと一回転すれば完成だ。

 

空を散歩しながら、自分オリジナルに仕上げたエアー・モスにかぶりついた。テリヤキソースは勿論、クリームチーズが卑怯なほどハンバーガーの味を引き立てた。

 

ダラス空港に約1時間で到着するという頃、僕は焦っていた。Apple Watchの世界時計では、ワシントンD.C.が既に8:30を示していたからだ。
ダラス空港への到着予定時刻は現地時刻8:40、乗り継ぎ便の出発予定は10:25。

このままではダラス空港への到着は9:30頃になるだろう。しかし、ダラス空港では日本発の便から国内線への乗り継ぎには約85分かかる(この事は飛行機のチケットを取ってから調べたもので、もっと乗り継ぎ時間が長いものにすべきだったと後悔した)。

このままでは間違いなく、僕は乗り継ぎに間に合わない。次の便を利用することになるだろう。特に海外の空港では、出発が遅れたりすることはよくあるらしい。しかし(自分のミスもあるとはいえ)、僕にとってはかなりのプレッシャーになった。

 

無事ボストンに辿り着けるだろうか?

大会に参加できるだろうか?

乗り継ぎに失敗してこのまま帰れなくなってしまわないだろうか?

 

抑えきれない不安が渦巻く間も、飛行機は空を走り続けていた。着陸まで、とうに30分を切っていた。